タイの祭り
タイは1年を通して、全国各地でお祭りや行事が開催されています。
そのお祭りは、ほとんどが宗教や農耕儀式、伝統的な生活様式などに由来するもので、敬虔なタイ人による儀式は、幻想的で迫力があります。なかでもタイの三大祭りといえば、東北地方のウボンラチャタニの「ろうそく祭り」、全国各地で行われる「ロイクラトン祭り」、東北部のスリン県「スリン象祭り」です。とくに11月はロイクラトン祭りとスリン象祭りが開催されるので見どころ満載です。
ロイクラトン祭り
ロイクラトンは、13世紀のスコータイ王朝時代、当時の王妃が、川から日々受ける恩恵に対して、
川の女神プラメー・コンカへ感謝を捧げるために、バナナの葉でハスの花をかたどった灯篭(クラトン)を作り、
川に流した(ロイ)が始まりとわれています。
いまでも、雨季が終わり乾季を迎えた11月(旧暦12月)の満月の夜にタイの全国各地で、ろうそく、線香、
お花で美しく飾ったクラトンを、月の生える水面に流す人々の姿を見ることが出来ます。
その発祥の地であるスコータイは、世界遺産ともなっている歴史公園を舞台に開催される規模の
大きいロイクラトンで有名で、『スコータイ・ロイクラトン&キャンドル・フェスティバル』と呼ばれています。
早朝の厳かな托鉢の儀式から、クラトンのパレードやコンテスト、古き良き時代の庶民の暮らしを
再現した展示やパフォーマンスなどさまざまなイベントが 行われており、とくに日が暮れてからの
スコータイ王朝の歴史にまつわる壮大な光と音のミュージカル・ショーは必見です。
ロイクラトン祭り チェンマイのロイクラトン祭りは、『イーペン祭り』と呼ばれており、ピン川を流れる
幻想的な灯篭や美しい山車のパレードが有名です。また、チェンマイはこの時期にコームローイと
呼ばれる熱気球を夜空にあげる「イーペン・サンサーイ」でも有名です。
スリン象祭り
スリン象祭りは、東北部のスリン県で毎年開催される象のお祭りで、
『スリン・エレファント・ラウンドアップ・ショー』と呼ばれています。
タイ全土から約200頭以上の象が集まり、街を練り歩くパレードからスタート。像に乗ることもできます。
ショーなどのパフォーマンスに圧倒されます。
パレードでは象に乗ることもでき、1時間街を練り歩きます。
広場に行くと、お化粧した象たちがショーを繰り広げ、象と人との綱引きや、
サッカ―、お絵かき、丸太運びなど、迫力満点です。
タイ語では象を「チャーン」と呼び、生活に欠かせない特別な存在ですので、
その象に敬意を払うタイ人の姿を垣間見ることができます。